塩漬け干し鱈を使用したポルトガルの伝統料理「バカリャウ」は、数百種類ものレシピが存在し、家庭料理から高級レストランの逸品まで幅広く楽しまれています。特にポルトガルでは「バカリャウを365通りの方法で料理できる」と言われるほど、多様なアレンジが可能な食材です。本記事では、バカリャウの魅力、調理方法、おすすめレシピ、ポルトガル現地での楽しみ方などを詳しく解説します。バカリャウの本場の味を家庭で再現し、美味しさを堪能しましょう!
バカリャウとは?歴史と文化的背景
バカリャウ(Bacalhau)は、主に北大西洋で獲れるタラを塩漬け・乾燥させた保存食品で、ポルトガルの伝統料理の中心的存在です。その歴史は15世紀の大航海時代に遡り、長期間保存できる食材として船乗りたちに重宝されました。ポルトガルではカトリックの影響で肉を食べない日が多かったため、バカリャウは重要なタンパク源として発展しました。
現在でもポルトガルの家庭やレストランで頻繁に食べられ、特にクリスマスやイースターなどの祝祭日には欠かせない料理となっています。バカリャウは、塩抜きが必要なため調理に時間がかかることが特徴ですが、その分、深い味わいが楽しめる逸品です。
バカリャウの代表的なレシピ5選
バカリャウはさまざまな調理方法で楽しまれますが、ここでは特に人気の高い代表的なレシピを紹介します。
1. バカリャウ・ア・ブラス(Bacalhau à Brás)
千切りポテト、玉ねぎ、卵を混ぜて炒めたシンプルながら濃厚な味わいの一品。オリーブとパセリを添えると本場の味に。
2. バカリャウ・コン・ナタス(Bacalhau com Natas)
バカリャウとジャガイモをホワイトソースでグラタン風に仕上げたクリーミーな料理。家庭でも作りやすい。
3. バカリャウ・ア・ラガレイロ(Bacalhau à Lagareiro)
オーブンで焼いたバカリャウをオリーブオイルとニンニクで味付けした、シンプルながら奥深い味の料理。
4. バカリャウ・コシード(Bacalhau Cozido)
野菜と一緒に茹でてシンプルに味わう健康的なレシピ。素材の旨味を最大限に引き出す。
5. パステル・デ・バカリャウ(Pastéis de Bacalhau)
バカリャウのすり身を使ったコロッケ。外はサクサク、中はふんわりとした食感が楽しめる。
バカリャウの下ごしらえと塩抜きの方法
バカリャウは塩漬けされているため、調理前に適切な塩抜きをすることが重要です。以下の手順で行いましょう。
- バカリャウを水で洗う
表面の塩を軽く流す。
- 冷水に浸ける(24~48時間)
2~3時間ごとに水を交換することで、適度な塩加減になる。
- 繊維を柔らかくする
塩抜き後、軽く叩いて繊維をほぐすことで食感が向上する。
適切な塩抜きを行うことで、バカリャウ本来の旨味を最大限に引き出すことができます。
ポルトガル現地でのバカリャウの楽しみ方
ポルトガルに旅行した際は、本場のバカリャウ料理をぜひ堪能しましょう。以下の都市で特に美味しいバカリャウ料理が楽しめます。
- リスボン:老舗レストランが多く、「Bacalhau à Brás」が特に人気。
- ポルト:バカリャウ専門店が多数あり、新鮮な味わいを楽しめる。
- コインブラ:伝統的なバカリャウレシピを守る店が多い。
また、ポルトガルの市場では新鮮なバカリャウが販売されており、お土産としても人気があります。
バカリャウとワインの最高の組み合わせ
バカリャウはワインとの相性が抜群です。料理ごとにおすすめのワインを紹介します。
- 白ワイン(ヴィーニョ・ヴェルデ):軽やかで爽やかな味わいが、バカリャウの塩味とマッチ。
- 赤ワイン(ダン地方のワイン):コクのあるバカリャウ・コン・ナタスにぴったり。
- ポートワイン:甘みのあるポートワインは、バカリャウのオーブン焼きに合う。
本場ポルトガルでは、ワインとバカリャウを楽しむ文化が根付いており、レストランでもおすすめの組み合わせを提案してくれます。
まとめ:バカリャウを自宅で楽しもう!
バカリャウはポルトガルの歴史と文化が詰まった食材で、家庭でも本場の味を再現できます。今回紹介したレシピや塩抜きの方法を参考に、ぜひ自宅でバカリャウ料理に挑戦してみましょう。ポルトガルワインと合わせれば、より本格的な味わいを楽しめます。
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